中国・本の情報館~東方書店~
サイト内検索
カートを見る
ログイン ヘルプ お問い合わせ
トップページ 輸入書 国内書 輸入雑誌  
本を探す 検索   ≫詳細検索
詳細情報
台湾新文学史(上) 上製
陳芳明/下村作次郎,野間信幸,三木直大,垂水千恵,池上貞子 訳
出版社:東方書店
出版年:2015年12月
コード:00766   480p   ISBN/ISSN 9784497213143
 
価格 4,860円
  <在庫有り>
小社出版物で在庫がございます。
 
カートに入れる
本書の大きな特徴は、ポストコロニアル史観に立った「台湾新文学の時期区分」をもとに論述していることである。日本統治時代「植民地時期」(一八九五~一九四五)、戦後の国民党支配の時代「再植民地時期(一九四五~一九八七)」、そして戒厳令解除後「ポストコロニアル時期(一九八七年~現在まで)」の三段階である。この区分のなかで、台湾の新文学の複雑な発展状況がダイナミックに語られている。本書は、台湾新文学を知るうえで必読の書である。下巻巻末には、訳者による詳しい「解説」と「日本における台湾文学出版目録(1954年〜2015年)」、「人名・事項・書名索引」を収録する。


【関連書籍】

  台湾新文学史(下)  陳芳明/下村作次郎、野間信幸、三木直大、垂水千恵、池上貞子 訳 東方書店 2015年12月 4,500円+税

  中国当代文学史  洪子誠/岩佐昌暲、間ふさ子 編訳/武継平、宮下尚子、甲斐勝二 訳 東方書店 2013年12月 7,000円+税

【関連記事】
  〈東アジアの窓〉「台湾意識、抑圧から生まれた」 『台湾新文学史』の陳芳明・政治大教授 (朝日新聞 2016.5.18夕刊)

編著者のことば

『台湾新文学史』が正式に出版されたのは二○一一年十月である。最初に第一章を完成した一九九九年から、十二年が経っていた。本書は新しい世紀の産物だと言えるし、また台湾の完全なる民主化以降の著作でもある。もし権威主義時代であったなら、本書のなかの多くの思想やアジェンダはおそらくことごとく政治のタブーに触れたであろう。私はベビーブーマー世代の生まれで、二二八事件を経て、白色テロの時期を過ごし、戒厳令の時代を歩いてきた。私はかつてブラックリストに載せられ、海外で流亡すること長く十五年におよんだ。私は典型的な思想犯で、出版した本は発禁に遭った。あのような苦痛の経験のすべてが本書を執筆する力となった。私はこの厚い文学史を個人の歴史の証人とすることを喜び、暗黒の時代が捲土重来しないことを望んでいる。(「日本語版のための序」より)

構成
上巻
『台湾新文学史』日本語版のための序
序言 新台湾・新文学・新歴史
第一章 台湾新文学史の構築と時期区分
  ポストコロニアル歴史観の成立
  台湾新文学史の時期区分
    一、啓蒙実験期(一九二一~一九三一)
    二、連合戦線期(一九三一~一九三七)
    三、皇民運動期(一九三七~一九四五)
    四、歴史過渡期(一九四五~一九四九)
    五、反共文学期(一九四九~一九六〇)
    六、モダニズム期(一九六〇~一九七〇)
    七、郷土文学期(一九七〇~一九七九)
    八、思想解放期(一九七九~一九八七)
    九、多元化期(一九八七~)
  台湾文学史の再構築
第二章 初期台湾新文学の概念の形成
  植民地体制の構築
  新興知識人の役割
  台湾文化協会――大覚醒時代の到来
  文学概念の基礎形成
  言語改革の始まり
第三章 啓蒙実験期の台湾文学
  政治運動の興隆と発展
  張我軍――旧文学批判の先鋒
  頼和――台湾新文学の父
第四章 台湾文学の左傾化と郷土文学の確立
  『台湾民報』の文学的成果
  郷土文学論争およびその影響
  文学運動における連合戦線の構築
第五章 一九三〇年代における台湾の文学団体と作家の風格
  文学同盟結成の風潮と盛行
    (一)南音社と『南音』雑誌
    (二)台湾芸術研究会と『フォルモサ』
    (三)台湾文芸協会と『先発部隊』『第一線』
  台湾文芸聯盟の成立とその意義
第六章 台湾写実文学と批判精神の台頭
  楊逵と一九三〇年代の左翼作家
  王詩琅、朱点人と都市文学の発展
  一九三〇年代の新詩の発展
第七章 皇民化運動下の一九四〇年代台湾文学
  戦雲下の文学団体――『文芸台湾』と『台湾文学』
  呂赫若――家族史で民族や国家の歴史に立ち向かう
  龍瑛宗――虚無的自然主義者
第八章 植民地の傷痕およびその終結
  台湾文学奉公会と台湾の作家たち
  張文環――台湾人作家の苦悶の象徴
  西川満――皇民文学の指導者
  皇民文学の試練の下で登場した新世代作家
第九章 戦後初期台湾文学の再建と頓挫
  再植民地時期――覇権言説と台湾の特殊化
  日本統治時期作家と文学活動の展開
  来台左翼作家と魯迅文学の流布
  台湾文学への二二八事件の衝撃
第一〇章 二二八事件後の台湾文学アイデンティティと論戦
  吳濁流の孤児文学とアイデンティティ問題の幕開け
  戦後第一代作家の誕生
  アイデンティティの焦慮――台湾文学の定義と位置に関する論戦
第一一章 反共文学の形成とその発展
  戒厳体制下の反共文芸政策
  戦闘文芸と一九五○年代の台湾文学環境
  反共文学の発展およびその転換
第一二章 一九五○年代の台湾文学の制限と突破
  鍾理和と『文友通訊』の台湾籍作家
  陳紀瀅と反共文学の発展
  林海音と一九五○年代の台湾文壇
第一三章 横の移植とモダニズムの発祥
  聶華苓と『自由中国』文芸欄
  夏済安と『文学雑誌』
第一四章 モダニズム文学の拡張と深化
  モダニズム路線の確立――「藍星」と「創世紀」詩社
  『現代文学』の隆盛
  『筆匯』から『文季』まで――モダニズムのパワーと反省
  張愛玲小説のモダニズム
  モダニズム運動における新批評の実践
第一五章 一九六○年代の現代小説の芸術成果
  流亡小説の二つの典型
  内面世界の探索
  現代小説の転換
  留学生小説のブーム
  オルタナティヴ現代小説の特質

台湾新文学史(下)

■編著者紹介
陳芳明(ちん ほうめい)
台湾高雄出身、1947年生まれ。輔仁大学歴史系卒業、国立台湾大学歴史研究所碩士、アメリカワシントン大学歴史系博士課程修了。静宜大学、暨南大学を経て、現在、国立政治大学研究所教授。
主要著作:『台湾新文学史』(聯経、2011)、散文集『掌中地図』(聯合文学、1998)、詩評論集『詩和現実』(洪範、1977)、文学評論集『鞭傷之島』(自立晚報、1989)、学術書『探索台湾史観』(同、1992)、『左翼台湾:殖民地文学運動史論』(麥田、1998)、『殖民地台湾:左翼政治運動史論』(同、1998)、『後殖民台湾:文学史論及其周辺』(聯経、2002)、『現代主義及其不満』(同、2013)、伝記『謝雪紅評伝』(麥田、2009)、政治評論集『和平演変在台湾』(前衛、1993)など多数。最近の著作には、『很慢的果子:閲読与文学批評』(麥田、2015)と『美与殉美』(聯経、2015)がある。

■訳者紹介
下村作次郎(しもむら さくじろう)
1949年和歌山県新宮市生まれ。関西大学大学院博士課程修了。文学博士。現在、天理大学国際学部教授。
主要著作・訳書:『文学で読む台湾』(田畑書店、1994)、『よみがえる台湾文学』(共著、東方書店、1995)、『台湾原住民族の現在』(同、草風館、2005)、『台湾近現代文学史』(同、研文出版、2014)、『台湾原住民文学選』全9巻(共編、草風館、2002-2009)、孫大川著『台湾エスニックマイノリティ文学論』(同、2012)、シャマン・ラポガン著『空の目』(同、2014)など。

野間信幸(のま のぶゆき)
1953年大阪市生まれ。関西大学大学院博士課程満期退学。現在、東洋大学文学部教授。
主要共著・訳書:『台湾文学の諸相』(共著、緑蔭書房、1998)、『台湾の「大東亜」戦争』(同、東京大学出版会、2002)、『太平洋の夜明け』(共訳、三文舎、上巻2006、下巻2009)、『台湾近現代文学史』(共著、研文出版、2014)『たばこ小屋・故郷(鍾理和中短篇集)』(研文出版、2014)など。

三木直大(みき なおたけ)
1951年大阪府生まれ。東京都立大学大学院博士課程満期退学。現在、広島大学大学院総合科学研究科教授。
主要著作・訳書:李喬著『寒夜』(共訳、国書刊行会、2006)、林亨泰著『越えられない歷史』(思潮社、2006)、許悔之著『鹿の哀しみ』(同、2007)、向陽著『乱』(同、2009)、鴻鴻著『新しい世界』(同、2011)、陳克華著『無明の涙』(同、2012)、『台湾近現代文学史』(共著、研文出版、2014)など。

垂水千恵(たるみ ちえ)
1957年香川県生まれ。お茶の水女子大学大学院修士課程修了。博士(人文科学)。現在、横浜国立大学国際戦略推進機構教授。
主要著作・訳書:『呂赫若研究』(風間書房、2002)、『台湾の日本語文学』(五柳書院、1995)、『台湾文化表象の現在』(共編著、あるむ、2010)、『記憶する台湾 帝国との相剋』(共編著、東京大学出版会、2005)、邱妙津著『ある鰐の手記』(国書刊行会、2008)、『台湾セクシュアル・マイノリティ文学』全4巻(共編著、国書刊行会、2009)など。

池上貞子(いけがみ さだこ)
1947年埼玉県生まれ。東京都立大学修士課程修了。現在、跡見学園女子大学教授。
主要著作・訳書:張愛玲著『傾城の恋』(平凡社、1995)、朱天文著『荒人手記』(国書刊行会、2006)、席慕蓉著『契丹のバラ』(思潮社、2009)、『張愛玲――愛と生と文学』(東方書店、2011)、齊邦媛著『巨流河』(共訳、作品社、2011)、『台湾近現代文学史』(共著、研文出版、2014)、夏宇著『時間は水銀のごとく地に落ちる』(思潮社、2014)など。
中国・本の情報館~東方書店 東方書店トップページへ
会社案内 - ご注文の方法 - ユーザ規約 - 個人情報について - 著作権について