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敦煌の民族と東西交流 /敦煌歴史文化絵巻
柴剣虹,栄新江 主編/栄新江 著/高田時雄 監訳/西村陽子 訳
出版社:東方書店
出版年:2012年12月
コード:00725   264p   ISBN/ISSN 9784497212030
 
価格 2,592円
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シルクロードの喉元に位置し、漢代からいわゆる「華戎の交わる所、一都会」として、東西貿易の中心、文化交流の結節点であった国際都市、敦煌。本書は漢代から唐代までの敦煌を舞台に、月氏・匈奴・柔然・北魏・吐蕃・ウイグル・于闐・ソグト人など周辺国家・民族の興亡や、遠くササン朝、ローマ帝国との関わりを追う。さらに仏教をはじめとする宗教文化の伝播・発展、シルクロードを往来した物資や兵士・僧侶・商人たちにも注目し、壮大なスケールで「文明の坩堝」としての敦煌の姿を描き出す。中国における敦煌学の第一人者が多数のカラー図版とともに一般読者に向けて書き下ろし、高い評価を受けた「走近敦煌叢書」の日本語版。日中共同出版。シリーズ全3巻予定。

編著者のことば
歴史にみえる敦煌は、多民族が活躍した舞台であり、東西交通の中枢であり、東西文化交流が行われるときには必ず通る場所であった。……敦煌に歩みよるということは、地理的概念の上での敦煌をみつけるだけではなく、私たち自身が敦煌の多種多様な民族の生活絵巻にあゆみよっていくことであり、私たち自身が歴史によりそいながら東西文明の交流の息吹を感じ取ることでもある。敦煌の歴史絵巻を通して、私たちは広々とした東西文化のありさまを見ることになるだろうし、開かれた世界、相互に切り離すことのできない世界を目の当たりにすることになるであろう。(「まえがき」より)

構成
はじめに ⅲ

一 月氏——古代敦煌の白人種 1
1.第三二三窟 「張騫通西域壁画」から 2
 唐代の僧侶が描いた仏教史 2/張騫と仏教伝来伝説 3/張騫西域行の真相 5
2.なぜ月氏人を探しに行ったのか? 6
 「月氏」の分布と活動 6/匈奴の勢力と月氏の西遷 8/漢王朝の匈奴への反撃 10
3.張騫の「鑿空」と河西の帰属 11
   月氏の西遷に遅れた張騫 11/張騫、再び西域へ 12/張騫の西域行がもたらしたもの 14
4.敦煌の月氏人――古代中国の白人種 15
   月氏人と敦煌 15/「小月氏」と月氏の余種 16/月氏の文化と言語 18
5.「禺氏辺山の玉」 21
   東西交易がもたらした富 21/「玉石の道」22

二 玉門関と懸泉置――漢代の城堡と宿駅 27
1.四郡を列ね 両関に拠る 28
   敦煌の歴史と発展 28/漢代の長城建設 29/東西交通と玉門関・陽関 30
2.シルクロード 33
   「シルクロード」の由来 33/シルクロードの基本ルート 34/新北道と吐谷渾道 35
3.懸泉置と漢代の駅道 37
   長安から敦煌までの駅道 37/敦煌以西の駅道 39/駅站遺跡・懸泉置 40/懸泉置漢簡に残された記録 42
4.天馬と昇仙 46
   武帝の「天馬」の夢 46/李広利の大宛征伐と甘泉の伝承 48/敦煌・渥洼水の天馬 49 
5. 絹――敦煌を経由した東西物質文明の交流 52
 スタインが発掘した絹織物 52/ローマに運ばれた絹 54/ユーラシアの四大帝国 55
6.華戎の交わる所、一大都会 56
   漢の西域統治の崩壊 56/国際貿易都市・敦煌 57

三 仏教東漸――敦煌の仏教都市空間 59
1.大月氏人の浮図経口授 60
   匈奴の“金人”は仏像か 60/仏教の中国伝来 62/後漢時代の仏像 64
2.クシャン早期の「蔵経洞」――敦煌仏教のあけぼの 66
 仏教の西域伝来の時期 66/ガンダーラの古代仏教経巻の発見 68/西北インドの早期仏教文化 70/後漢時期の仏教流行と敦煌 71
3. 「敦煌菩薩」竺法護 73
   笠法護の仏典翻訳 73/魏晋南北朝期の敦煌の繁栄 76/文化水準の向上と仏教の発展 77
4.西天取経運動と莫高窟の開鑿 79
 西天取経運動 79/敦煌莫高窟の開鑿 80/法顕と『仏国記』81
5.涼州様式 83
 北魏の敦煌統治 83/「涼州様式」の逆流 84
6.平城・洛陽から敦煌へ 86
   柔然の敦煌侵攻 86/中原の仏教文化の継承・発展 88
7.隋唐の仏教都市と東西交通 90
 東西交通の咽喉の置 90/西域進軍基地としての敦煌 91/吐蕃との西域争奪戦 93/国力の充実と外来文化との交流 94/敦煌の多彩な精神・物質文化 96

四 ソグド商胡と敦煌の胡人聚落 99
1.ソグド古代書簡から 100
 四世紀初頭の敦煌ソグト商人 100/シルクロードの商業民族 102
2.隊商と薩保 104
 ソグト聚落の首領「薩保」104/仏典と敦煌壁画に描かれた「薩保」106
3.胡人聚落 109
 敦煌文書のソグド人聚落 109/ソグド人聚落の変遷 112/胡人聚落の郷里化 114
4.祆神と祆祠 115
 祆教とササン朝銀貨の伝播 115/唐の儀礼と祆教信仰 117/敦煌遺物に描かれた祆教儀式 119
5.敦煌の市場とソグド商人の貿易ネットワーク 120
 ソグド語古代書簡 120/トルファン・敦煌文書にみるソグト人 121/ソグト人の貿易ネットワーク 123

五 吐蕃の敦煌統治とチベット文化の貢献 127
1.「盟を尋ねて降る」と「他境に徙すなかれ」 128
   敦煌の吐蕃統治時代 128/仏教の保護と漢文化の維持 129
2.曇昿から法成へ 132
   敦煌に唯識学を伝えた曇曠 132/吐蕃時期の高僧・法成 136
3.禅宗のチベット伝来 138
   漸修説と頓悟説の論争 138/中国とチベットの文化交流 140
4.飛鳥使と吐蕃時期の東西交通 142
  吐蕃の拡張と敦煌の占領 142/吐蕃の駅伝系統と「飛鳥使」144/吐蕃の駅道による文化交流 147

六 帰義軍時期のシルクロード 151
1.沙州の張・曹両氏の帰義軍政権 152
 敦煌の帰義軍設置 152/最盛期と宗教文化の成熟 154/内乱とウイグルの侵入 155/曹氏による帰義軍の復興 157/帰義軍の終焉 159
2.悟真の長安行きと唐朝の仏法復興運動 160
 涼州仏教の首領・悟真 160/悟真と長安の高僧たちの唱和 161/長安の仏教復興運動への貢献 165/長安と敦煌の仏教文化交流 166
3.敦煌寺院への外来供養 167
 敦煌寺院の繁栄と外来供養物 167/敦煌文書に記録された舶来品 169
4.敦煌を行き来した求法僧 172
 旅行指南書としての『大唐西域記』172/説法のための通俗文学作品 174/牒状から分かる西天取経の経歴 175
5.蔵経洞にみえる多元文化のいろどり 178
   祆教・キリスト教・マニ教信仰の痕跡 178/陸のシルクロードの衰退へ 179

七 ウイグルと敦煌 181
1. 西遷から建国まで 182
ウイグル帝国の内乱と西遷 182/西州ウイグル王国の建国 183/金山国との抗争 186
2.甘州ウイグルの建国 188
    帰義軍の最盛期 188/ウイグルの河西への侵入 189/甘州ウイグル政権の成立 190/甘州ウイグルと金山国の争い 193
3.甘州ウイグルと瓜沙州曹氏 196
    甘州ウイグルの政権争い 196/曹氏の遠征と河西旧路の開通 198/シルクロード貿易の再開 200/帰義軍と甘州ウイグルの交流 202
4.西州と敦煌のあいだの使者往来と変文講唱 205
    西州ウイグルと敦煌の使者往来 205/西州と敦煌の仏教典籍 207/通俗叙事文学と変文講唱 209

八 于闐と沙州 215
1.大宝于闐国 216
    吐蕃による于闐統治と独立 216/于闐から敦煌への使者 218/于闐と帰義軍政権の和親関係 219/大宝于闐国への冊封 220/大宝于闐国の帰義軍への忠誠 221
2.敦煌の従徳太子 223
    文書に見る于闐と敦煌の往来 223/道円和尚と従徳太子 225/皇帝勅書を模倣したコータン語文書 227/于闐王の求婚 229
3.白玉・瑞像と仏典——モノと精神の交流 231
   于闐から敦煌に送られた白玉 231/于闐の仏教芸術と敦煌の瑞像図 233/于闐による敦煌石窟開鑿 236/于闐の僧侶が将来した敦煌仏典 239/敦煌蔵経洞のコータン語仏典 241

  あとがき 243  図版一覧 245  参考文献 253

*原書:『華戎交匯―敦煌民族与中西交通/走近敦煌叢書』(甘粛教育出版社、2008年)


【シリーズ既刊】
敦煌の飲食文化  高啓安/高田時雄 監訳/山本孝子 訳 2013年07月
よみがえる古文書―敦煌遺書  郝春文/高田時雄 監訳/山口正晃 訳 2013年10月

【書評情報】
「最新の学説による敦煌へのいざない」pdf_icon 森部 豊(関西大学) 〔『東方』387号〕

■編著者紹介
【柴剣虹】中国敦煌吐鲁番学会副会長兼秘書長、敦煌研究院兼職研究員。
【栄新江】北京大学中国古代史研究中心主任・教授。中国敦煌吐魯番学会副会長。『唐研究』主編。
【高田時雄】京都大学人文科学研究所教授。敦煌学国際連絡委員会幹事長、中国敦煌吐魯番学会海外名誉理事。
【西村陽子】国立情報学研究所コンテンツ科学研究系特任研究員。
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