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東京便り―中国図書情報 第49回 .

 【中国人の読書調査】中国人の読書量4.66冊でほぼ横ばい
  スマホ時間延びて“紙の本離れ”進むか

   
   

北京図書大廈の読書コーナーユネスコが制定した読書・出版・著作権(知的財産権)保護の促進に関する国際デー「世界図書・著作権デー」(世界読書デー、4月23日)に合わせて、今年も中国人の読書傾向を探る「全国国民閲読調査」レポートがこのほど、同国内で発表された。

2017年における中国人の読書調査の結果で、それによると成人1人あたりの読書量は、紙の本(紙書籍)が4.66冊で、前年比0.01冊増とほぼ横ばいだった。
一方、デジタルメディアの閲覧時間は、携帯・スマホが1日1人あたり80.43分で、前年比6.03分の増加。中国の人気SNS「微信」(WeChat)の閲覧時間は、1日1人あたり27.02分で、前年比1.02分の増加。

いずれも紙書籍の読書時間(20.38分、前年比微増)を大きく上回る長さとなり、総体的に中国人の“紙の本離れ”が進んでいることをうかがわせる結果となった――。
 
 

   
 

■第15回「全国国民閲読調査」レポート

「全国国民閲読調査」レポートは、中国の国家レベルの研究機関「中国新聞出版研究院」が1999年から毎年のように実施しており、今回で第15回を数えた。

調査は2017年7月にスタート。同年9月から12月まで、全国29の省・自治区・直轄市におよぶサンプル都市50カ所で、戸別訪問アンケート調査の方法で行われた。
有効回答数は1万8666件(うち成人1万4245件)。また都市部と農村部の比率はおよそ3対1だった。

なお、ここでいう読書(閲覧)率とは「年に1冊(部)以上、図書または新聞・雑誌(デジタル含む)を読む人の割合」で、「成人」は18歳以上の人が対象とされた。
主な調査結果は、以下の通り。

【2017年 中国人の読書調査結果】
(以下、断り書きのない場合は成人を対象。一部複数回答を含む)

図表1
図表1

◆総合読書率(図表1)
※ 書籍、新聞、雑誌、電子書籍など各種メディア(紙とデジタル)で読書する人の割合
 ○2017年    80.3%  (2016年 79.9% +0.4ポイント =前年比、以下同じ)

◆読書する人の割合:読書率(図表1)
 ○書籍の読書率    59.1%  (58.8% +0.3ポイント)
 ○新聞の閲覧率    37.6%  (39.7% -2.1ポイント)
 ○雑誌の閲覧率     25.3%  (26.3% -1.0ポイント)
 ○デジタル閲覧接触率    73.0%  (68.2% +4.8ポイント)
※ パソコンや携帯電話、タブレットなど電子メディアで読書する人の割合

レポートは、インターネットやデジタル機器の普及により「総合読書率」と「デジタル閲覧接触率」は持続的に伸びているが、その半面、紙書籍の読書率が鈍化したほか、新聞・雑誌の閲覧率が下降したと指摘している。
「紙」か「デジタル」かで見れば、中国人の“紙メディア離れ”がしだいに進んでいると見ることができそうだ。

図表2
図表2

◆デジタル閲覧接触率・手段別(何を使って読むか)(図表2)
 ○パソコン・ネット    59.7%  (55.3% +4.4ポイント)
 ○携帯電話・スマホ    71.0%  (66.1% +4.9ポイント)
 ○電子書籍リーダー     14.3%  ( 7.8% +6.5ポイント)
 ○タブレット    12.8%  (10.6% +2.2ポイント)
 ○微信(WeChat)     63.4%  (62.4% +1.0ポイント)

接触率の高い順に(1)携帯電話・スマホ (2)微信(WeChat) (3)パソコン・ネット (4)電子書籍リーダー (5)タブレット――という結果だった。なお、ここでは「携帯電話・スマホ」と「微信」を分けて調査しているが、いずれにせよ、スマホによる閲覧率が圧倒的に高いということだろう。

図表3
図表3

◆各メディアへの接触時間(1日1人あたり)(図表3)
<デジタル>
 ○携帯・スマホ閲覧    80.43分  (74.40分 +6.03分)
 ○パソコン・ネット    60.70分  (57.22分 +3.48分)
 ○微信(WeChat)閲覧     27.02分  (26.00分 +1.02分)
 ○電子書籍リーダー    8.12分  ( 5.51分 +2.61分)
 ○タブレット接触     12.61分  (13.88分 -1.27分)
 
<紙メディア>
 ○書籍の読書時間    20.38分  (20.20分 +0.18分)
 ○新聞の閲覧時間    12.00分  (13.15分 -1.15分)
 ○雑誌の閲覧時間     6.88分  ( 6.61分 +0.27分)

紙書籍の読書時間は、前年比0.18分の伸びと微増だった。なおレポートによれば、紙メディアを利用する人のうち「全体の1割超(12.1%)が1日1時間以上、読書する」という結果だった。昔ながらのページを繰る“本好き”は、全体の約1割ということがわかる。

図表4
図表4

◆どれだけの部数を読むか(図表4)
 ○書籍の読書量    年間1人あたり 4.66冊  (4.65冊 +0.01冊)
 ○電子書籍    年間1人あたり 3.12冊  (3.21冊 -0.09冊)
 ○新聞の閲覧量     年間1人あたり33.62部  (44.66部 -11.04部)
 ○雑誌の閲覧量     年間1人あたり 3.81部  (3.44部 +0.37部)

紙書籍の読書量は、年間1人あたり4.66冊で、前年比ほぼ横ばい。
なお、年間1人あたり10冊以上の紙書籍を読む成人の割合は10.2%、年間1人あたり10冊以上のデジタル書籍を読む成人の割合は5.4%だった。

ちなみに日本人の読書量は、文化庁が2014年に実施した「国語に関する世論調査」によれば、マンガや雑誌を除く1カ月の読書量は「1、2冊」との回答が34.5%で第2位だったのに対し、「読まない」との回答が最も多く、47.5%に上ったという。

図表5
図表5

◆都市と農村の比較(図表5)
<総合読書率>
※ 書籍、新聞、雑誌、電子書籍など各種メディア(紙とデジタル)で読書する人の割合
 ○都市部の住民    87.2%
 ○農村部の住民    72.2%

<書籍の読書率>
※ 読書する人の割合
 ○都市部の住民    67.5%  (66.1% +1.4ポイント)
 ○農村部の住民    49.3%  (49.7% -0.4ポイント)

<書籍の読書量>
 ○都市部の住民    年間1人あたり 5.83冊  (5.60冊 +0.23冊)
 ○農村部の住民    年間1人あたり 3.35冊  (3.61冊 -0.26冊)
……以下略

◆朗読サービス利用率
 ○成人(18歳以上)    22.8%  (17.0% +5.8ポイント)
 ○未成年(0~17歳)    22.7%  

図表6
図表6

◆朗読サービス利用メディア(成人)(図表6)
 ○音声読書(朗読)アプリ    10.4%  (6.5% +3.9ポイント)
 ○ラジオ    7.4%  (8.4% -1.0ポイント)
 ○微信「Voice Push」機能     5.3%  (3.6% +1.7ポイント)

2017年は「聴書」(音声読書)アプリや「有声小説」サイトなどが人気を呼び、こうした朗読サービスを利用する人が急増したという。

◆ネット利用率と手段 
 ○ネット利用率    79.1%  (73.8% +5.3ポイント)
  パソコンで    40.3%  
  携帯・スマホで     77.9%  (72.6% +5.3ポイント)

図表7
図表7

◆ネット利用の目的(図表7)
<情報取得>
 ○ニュース閲覧    69.7%
 ○情報検索    39.3%

<娯楽>
 ○チャット・交流    72.0%
 ○動画視聴    51.5%
 ○映画や歌の視聴     42.9%
 ○ネットショッピング    36.6%
 ○ネットゲーム    33.6%
 ○インスタントメッセンジャー     32.7%
 ○電子書籍や新聞・雑誌の閲覧     21.7%

ネットを娯楽用に使う場合、チャットやメッセンジャーなどの利用に人気が高く、電子書籍の閲覧に利用する人の割合は、比較的低い(21.7%)ことがわかった。

◆デジタル閲覧を好む世代
 ○18~29歳    34.6%   *「90後」(1990年代生まれ)中心
 ○30~39歳    26.1%   *「80後」(1980年代生まれ)中心
 ○40~49歳     24.2%   *「70後」(1970年代生まれ)中心)
 ○50~59歳    10.6%   *「60後」(1960年代生まれ)中心

デジタル閲覧を好むのは、成人の場合、主に18歳から50歳未満の若い世代。その青年・中年世代が全体の84.9%を占めていることがわかる。

◆読書スタイルの傾向――本を何で読むか
 ○紙書籍で読む    45.1%
 ○パソコン・ネット    12.2%
 ○携帯・スマホで    35.1%
 ○電子書籍リーダー    6.2%
 ○ダウンロード後、プリントアウトして    1.4%

読書スタイルの傾向では、「紙書籍」が依然4割を超えている(45.1%)。
しかし上記のうち、デジタル系列は「パソコン・ネット」「携帯・スマホ」「電子書籍リーダー」の計53.5%で、すでに「紙書籍」を超えている。
今後、デジタル世代の人口比率が高くなるにつれ、「紙書籍で読む」人の比率もしだいに低下していくと見られる。

図表8
図表8

◆自己評価――読書量は多いと思うか(図表8)
 ○読書量は多い    1.7%
 ○わりに多い    8.8%
 ○ふつう     37.7%
 ○わりに少ない・少ない    39.5%

◆読書活動について
 ○地元当局が率先して「読書祭」などの読書活動をしてほしい    64.2%

読書量の自己評価では「わりに少ない・少ない」と感じている人が約4割を占めた。また、地元の関係当局に、より読書習慣を身につけたり、読書量を増やしたりするための「読書活動をしてほしい」と答えた人が6割超に上ったという。

学習能力を高めたり、仕事のスキルを向上させたり、さらには人生を豊かにするなど、様々なメリットが期待できる読書……。紙であれ、デジタルであれ、本や活字を読む習慣を重視している人が、中国でも多いことは確かなようだ。


※ 写真: 北京市中心部にある大型書店「北京図書大廈」には、以前はなかった、オープンな読書コーナーが設けられていた(2017年12月)
※ 図表1~8:「新浪読書」サイトより

※ 関連記事
○「北京便り」2013年5月号 「中国人の読書率54.9%、読書量4.39冊と微増 全国調査で」 
○「東京便り」第18回(2015年6月号) 「第12次全国国民閲読調査、電子メディアが勢力伸ばす」
○「東京便り」第28回(2016年5月号) 「中国人の読書調査でデジタル閲覧躍進」 
○「東京便り」第39回(2017年4月号) 「【中国人の読書調査2017】自己啓発本に若者の関心高まる」
 

 
     

 

 

小林さゆり
東京在住のライター、翻訳者。北京に約13年間滞在し、2013年に帰国。
著書に『物語北京』(中国・五洲伝播出版社)、訳書に『これが日本人だ!』(バジリコ)、
『在日中国人33人の それでも私たちが日本を好きな理由』(CCCメディアハウス)などがある。

 

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